10月4日(月)より、額田記念東邦大学資料室出張展示「家庭科学研究所高等部と科学教育-東邦大学理学部の源流」を、習志野メディアセンター3階回廊にて開催しています。
『日露戦争後、恐慌の影響により家庭生活の合理化が求められた時期、本学創立者のひとり額田豊は、著書『安價生活法』(政教社、1915年)などを通して生活合理化推進の一翼を担いました。自身のドイツ留学時の経験から女性への科学教育の必要性を感じていた豊は、間もなくして弟の晉とともに1925年に帝国女子医学専門学校(現・医学部)を創立し、1927年には薬学科(現・薬学部)を併設しました。さらに帝国女子理学専門学校(以下、女子理専)の設立を試みたものの、専門学校における女性への科学教育に当時の論調は否定的な態度を示しました。額田兄弟はこの状況を静観せず、1934年に各種学校に相当する家庭科学研究所高等部を大森に開設し、家庭生活において科学的知識を応用できる女性の育成を目指しました。
この学校は入学志望者の確保が困難となり、1回生の卒業とともに閉校となりましたが、額田兄弟が目指した女子教育の思想が反映されており、その後の戦時体制下の科学教育の興隆に伴って1941年に開設された女子理専の布石としても捉えることができます。女子理専の開設から80周年を迎える本年度、東邦大学理学部の源流をたどるべく、家庭科学研究所高等部において実施された教育をもとに、生活合理化と女性への科学教育の相関を探ります。』
会期:2021年10月4日(月) ~ 2021年12月3日(金)
場所:習志野メディアセンター3階回廊
※メディアセンター所蔵の関連書籍も併せて展示しますので、
ぜひご利用ください。(貸出可)
主催:額田記念東邦大学資料室
習志野メディアセンター ギャラリーページ
https://www.mnc.toho-u.ac.jp/mc/nmc-gallery/kateikagaku-kennkyuujo.html